写真が暗い!?そんな時には「露出補正」 パパママカメラマンは"+1.0"
こんにちは。
以前の記事で写真の明るさ=露出の話を書きましたが、今日は露出の調整の重要さと、パパママカメラマンにおすすめの設定を紹介します。
順次説明しますが、「露出補正+1.0」がパパママカメラマンの目安です。
カメラが決める写真の明るさとは?
写真の明るさ(=露出)を決める3つの要素は 絞り、シャッタースピード、ISO感度 です。
カメラで写真を撮ろうと思ったとき、レンズを通ってきた光がカメラのイメージセンサという部分に入ってきて、このセンサで明るさを判断して、絞り、シャッタースピード、ISO感度の3つを調整して適切な明るさにしています。(一眼レフカメラは明るさを測定する専用のセンサを搭載しています。)
この時、カメラは何を基準に明るさを調整しているかと言えば、「18%グレー」を基準にしています。
少しだけ色の話をすると、赤や青といった物は当然全く別の色ですが、白と黒と言うのは実は同じ色です。
白と黒というのは、同じ色で明るさだけが違うものです。
光の三原色は赤、緑、青ですが、この3つの光が均等に混ざったものが白や黒です。
グレーというのは白と黒の間なので、やっぱりグレーも同じ色です。
で、カメラというのはグレー度合いが18%のものと、写真が同じ明るさになるように絞り、シャッタースピード、ISO感度を設定するのです。
(測光方式の違いやシーンモードの違いによって画面の全面なのか中央部分なのか、どの部分を18%グレーに調整するかは変わりますがそのあたりは割愛)
試しに、白、グレー、黒の色が同じだけど明るさが違うものをカメラをオート設定で撮ってみると、こんな感じになります。
カメラが設定を調整して、全て(ほぼ)同じ明るさで撮影されています。(このときはシャッタースピードが自動で調整されるような設定なので、全ての写真で絞りとISO感度は一緒、シャッタースピードだけ違います)
子供を撮ってみるとどうなるか?
理屈は上で説明したとおりで、カメラは画面の中がとある明るさになるように勝手に絞り、シャッタースピード、ISO感度を調整しています。
では、室内で子供を撮ってみましょう。と、思ったら子供が就寝済みなので、私の手で勘弁してください。(30過ぎたおじさんの手で申し訳ないです)
写真の明るさがどう写るのかは、背景の明るさに大きく依存するのですが…例えばオートで撮るとこんな感じです。
この写真の場合、肌が結構黒めに写ってないですか?(肌が生き生きしてない感じ)
男性の私の手がこういう風に写るのはまぁ良いんですが、健康的な赤ちゃんや子供、そして妻の肌がこの色に写ると、「ちょっと自分のイメージと違うな…」と思えてきます。
白い壁紙、白いシーツ・布団など、赤ちゃんを撮影するときによくある白っぽい背景のときに、人物が黒っぽく写ってしまいやすいです。
子供が暗い…そんなときはプラスの露出補正
カメラの設定は色々あると思いますが、まず撮影モードを「プログラムオート(Pモード)」や「絞り優先オート(Aモード)」に設定してください。
(私のおすすめはAモード、理由については別記事で)
そこで写真を撮ろうと思って液晶モニタやファインダーの中を見てみた時、写真が暗いなと思ったら、もう一つ設定を変更してみてください。
変更するのは「露出補正」というものです。
露出補正のボタンは、カメラの十字キーの上方向に割り当てられていたり、シャッターボタンの周辺に配置されていると思います。
(下の左の写真が露出補正ボタンのマークです)
このマークが見当たらない場合はメニュー画面から露出補正を選択するか、カスタムボタンに割り当てて利用します。
このボタンを押したあとにダイヤルを回すと(もしくは十字キーの左右を押すと)、出ている数字が0を中心に±3くらい変更できると思います。
機種によっては「露出補正ダイヤル」というのが本体右上の方についているので、これを回して見てください。
(下の右の写真が露出補正ダイヤルです)
露出補正とは、カメラが判断した明るさよりも、もっと明るくしたり、もっと暗くしたりするものです。
子供の顔が暗く見えるな…と思えば、露出補正をプラス方向に数字を大きくしていけば明るく写すことができます!
例えば、露出補正の数字を変えながら先程と同じように手の写真を撮れば、こんな感じです。
(多くのカメラで、露出補正は±1/3(約0.33)ずつの数字で変えることができます。)
家の中で子供の写真を撮るなら、露出補正+1.0を目安に
あくまでも私の主観ですが、部屋の中で子供を(ママを)撮るなら露出補正をプラスにしてみるといい感じになることが多いと思います。
目安としては、一旦+1.0くらいにしてみてあとは液晶モニタ(またはファインダー)を見ながら調整、という感じかな思います。
露出補正をプラスにすると、明るくふんわりした雰囲気になります。
単焦点レンズを使って背景をぼかした写真で露出補正をプラスにすると、より一層ふんわり柔らかな印象になるので、赤ちゃんや子供、女性を撮るのに最高です。
あとは、お花の撮影にもいいですね。
露出補正の良いところを書いてきましたが、撮影したあとは「露出補正を元に戻す」ということをお忘れなく。
家の中でいい感じに撮ってたのに、外で撮影してみたらなんか真っ白に写る!みたいな事態に遭遇して焦ります。(そういうときに限って子供が良い表情してたりするものです)
次の記事では、露出補正をミスしたときでも挽回する方法について書く予定です。