camerababyのブログ ~パパカメラマン日記~

カメラ好きな一児の父が、これからパパカメラマンになる皆さんに向けて思ったことを書いていきます

子供は動く!!ブレブレの写真から卒業する設定

こんにちは。

以前の記事で写真の明るさを決める3つの要素(絞り、シャッタースピードISO感度)について書きました。

今日はその中で、「シャッタースピード」についてパパママカメラマンとしてどの様に設定すればよいか考えてみます。

とはいえ、シャッタースピードを自力で設定するのはなかなか高度な技なので、簡単な裏技(?)があるので、設定の仕方を最後に紹介します。

子供がブレブレの写真から卒業できるようになりたいと思います。

 

camerababy.hatenablog.com

 

そもそもシャッタースピード(略してSS)とは何なのか?

シャッタースピード」と聞くと…「店先のシャッターをどんなスピードで開け閉めするのか?」みたいな感じで思ってしまいますが、シャッタースピードの設定を変えても「シャッターを開け閉めする速度」は変わりません

ではこの設定を変えると何が変わるのかというと、「店の営業時間が変わります」。

シャッタースピード」の数字を大きくすると店の営業時間が長くなり、反対に小さくすると短時間営業になります。

営業時間が長いと沢山お客さんが来て、短いとお客さん少なめです。

カメラの設定として考えると、シャッタースピードの数字が大きいと光を沢山取り込んで、小さいと光をあまり取り込まなくなります

というわけで、シャッタースピードの設定を変えると写真の明るさ(=露出)が変わります。

 

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シャッタースピードの設定。シャッター速度が遅いとき(上、1秒)と、シャッター速度が速いとき(下、1/4000秒)

シャッタースピードは、通常「○秒」、とか「1/○秒」とか、表示されます。

写真(下)の例では、1/4000秒とものすごい短い時間だけシャッターが開けられている状態です。

 

よくある手ブレの話

じゃあ、シャッタースピードの設定を変えると明るさだけ変わるのかというと、そんなことはありません。

よくある話として、家の中とか暗いところで写真を撮ろうとすると「写真がブレる」ことがあると思います。

このブレの原因は、シャッタースピードが遅いことです。

例えば、上の写真の例ではシャッタースピードが1秒と1/4000秒です。

シャッタースピードが速くて1/4000秒のときは、1/4000秒間だけカメラをぶらさずに手で持っておけば写真がブレることはありません。

ところがシャッタースピードが遅くて1秒のときは、1秒間頑張ってカメラを固定しておかなければいけません。

室内や暗いところでは光をできるだけ沢山取り込んで、写真を明るく写そうとシャッタースピードが遅くなるようにカメラが勝手に設定します。

すると、カメラを頑張って固定しなければいけない時間が長くなり、手ブレしやすくなってしまいます。

 

じゃあ、実際人間ってどれくらいの時間カメラを固定しておけるかというと、私の経験的には「カメラ慣れしていない人であれば1/100秒」程度だと思います。

これよりもシャッタースピードが速い(数字が小さい)ときは手ブレはほとんどないと思います。

(カメラの手ぶれ補正の性能やレンズの焦点距離、被写体との距離とか色々な条件で変化しますが、室内で子供の顔を撮ることを考えるとこれくらいが目安です)

 

写真のブレにはもう一種類、「被写体ブレ」

というわけで、「ふんふん、なるほど。1/100秒にシャッタースピードを設定しよう」としたとして、写真がそれでもブレることがあります

それが「被写体ブレ」と呼ばれるものです。

カメラをしっかり構えて、なんだったら三脚に固定して絶対にカメラが動かないようにしたとして、手ブレを完璧に防いだとしても1/100秒の間に被写体が動いてしまったらやっぱりぶれます

バッチリポーズを決めてくれるモデルさんだと1/50秒くらいでもぶれないですが、もしくは寝息を立てて眠る子供であればぶれないですが、ハイハイを始め、歩くようになり、気づけば走り回るようになった子供はじっとしていられません。

100%ぶれます!

以前聞いた話だと、何も意識ぜずに普通に過ごしている人物をぶれないように写真に収めようと思うと、「大体1/200秒」くらいのシャッタースピードが必要とのことです。

ということは、走り回るような子供をぶれないように撮りたいと思ったら、もっともっとシャッタースピードを小さい値にしなければなりません。

個人的な目安としては1/500秒程度です。

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亀のモノマネをする息子。このときのシャッタースピードは1/250秒。よく見ると手の先っぽがぶれている(被写体ブレ)

 

 

シャッタースピードをいちいち設定するなんて無理。そんなときは「低速限界」にお任せ

シャッタースピードをどれくらいに設定すればよいかということは上で説明したとおりですが、じゃあ撮影のたびにいちいちこれを設定するの?というと、なかなか難しいものです。

というわけで、簡単にシャッタースピードを狙ったとおりにカメラが設定してくれる便利な方法があります。

以前の記事で「絞り優先」モードで撮ることをおすすめしましたが、この方法は「絞り優先」や「プログラムオート」の撮影モードの時に使えます。

camerababy.hatenablog.com

それが、「低速限界」の設定です。(カメラメーカにより表記が多少異なると思います。Sonyの場合は「ISO AUTO低速限界」となっています)

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「低速限界」の設定画面。ここで、手ブレや被写体ブレが起きないシャッタースピードを選ぶだけ。

Sonyのα7IIIの設定画面を見てみると、上のようになっています。
今設定では、シャッタースピードが1/125秒よりも遅くならないように設定を決めてね。と、カメラにお願いすることになります。

この設定だと、家の中で寝ている子供を撮影する時に向いています。

他にも1/250秒や1/500秒の設定もあります。1/250秒だと、家の中で起きている子供を撮影するとき、1/500秒だと公園で遊んでいる子供を撮影する時にGOODです。

 

ちなみに、とりあえず「なんでもぶれないように1/500秒に低速限界を設定すれば良くない?」と思って常に1/500秒に設定することももちろん可能ですが、必要以上に速い設定にしすぎてしまうと、画質が悪く(ノイズでザラザラ)なってしまうことがあります。特に屋内や暗いところで顕著に現れます。

(暗いところで画質が悪くなってしまう話は次回以降の記事で書こうと思います)

 

というわけで、個人的なオススメとしては、

  • 部屋の中で撮影するときは1/125秒 もしくは 1/250秒に設定
  • 外で撮影するときは1/500秒に設定

としておけば良いかなと思います。